ボードゲームソムリエ Naokiです。
僕はちょっと前に、いろんなオタクのゲストがマツコデラックスさんと面白トークする番組「マツコの知らない世界」に出演したことがあります。
初めてお会いした方にこのお話をすると、当時のことをいろいろ聞かれるので、せっかくなのでまとめることにしました。
もし、興味のある方はぜひ、読んでみてくださいね。
マツコの知らない世界とは?
結構知名度の高い番組だと思いますが、もしかしたら知らない人もいるかもしれないので、一応話しておきますね。
「マツコの知らない世界」は、あらゆるジャンルのゲストが登場して、マツコさんとトークをする番組です。
とにかく各分野にハマっている人が登場するので、それだけでも面白いのですが、マツコさんのトークが絶妙で、そのやりとりも見ていて楽しい番組です。
ちなみにマツコさんは、番組が始まる直前まで、誰が登場するかを全く知りません。
ここが自然体でマツコさんがトークしてくれるという良さを引き出しているんですね。
僕も実際に出演してみて、本当にそうなんだと驚いたのを覚えています。
あとは一番よく聞かれるのが、「マツコさんって、大きいんですか!?」という質問(笑)
はい。めっちゃ大きいです。でもその大きさに合わせて、とても懐が大きくて優しい方です。
なぜ、マツコの知らない世界に出演することになったのか?
次によく聞かれるのがこの話で、これは特に変わったことではなく、普通にホームページから問い合わせがきたからです。
ですが、このときのホームページは、今ご覧になっている、ちゃんと形になっているホームページではなくて、「Strikingly」という1枚だけのページで、傍からみると怪しさ満載(というか活動しているかどうかもわからないし、実際、かなり放置していました笑)だったのですが、まさかのお問い合わせがきたのです。
後々、話を聞いていると、マツコの知らない世界のスタッフさんたちは、業界でもめちゃめちゃ調べることで有名らしく、だからこそ、あんなお粗末なページでもお問い合わせしてくれたのかなと思います。
ちなみにこのお問い合わせがきたのは、テレビ放映が決まる9日前笑
そんなめちゃくちゃタイトなスケジュールだったのですが、僕はボードゲームしか基本やってなかったので、スピーディーに対応できたことが出演につながった1つのきっかけだったのかなと今振り返ってみて、思います。
マツコの知らない世界はここが他の番組と違う!
僕は、いろいろなメディアでボードゲームを紹介させていただいておりますが、マツコの知らない世界は、他のメディアと大きく違う点があります。
それは「ゲストがMCとしてすすめる」ところです。
普通、メディアでは専門家として登場した場合、その番組のMCが丁寧にフリをしてくれるので、専門家の立ち位置としては、それについて話すことがメインなので、正直難しくはありません。
しかし、マツコの知らない世界では、マツコさんが一切、台本を読んでいない(というか知らされていない)のと、基本的にテレビの画面に映るのは、ゲストである自分とMCのマツコさんだけ。
そのため、ある程度話すことが決まっているとはいえ、MCとして進める全責任がゲストにのしかかるため、このプレッシャーは半端なかったです笑
スタッフさんの話だと、ゲストの方はテレビに出るのが慣れている方ではないので、全然まとまっていないことも多々あるそうなのですが、そこは持ち前の編集力で無理矢理カバーしているとのこと。
僕はある程度、人前で話したりするのも多かったこともあったからか、スタッフの方から「これまでのゲストの中でもかなりうまい方(多分、お世辞だと思いますが笑)」とも言っていただけましたが、それでもかなり緊張しましたね。
その証拠に3日前から、食べ物が喉を通らなくなって、「病気かな?」と思っていたのですが、テレビが終わった途端に治ったので、プレッシャーだったんだなと後から気づきました。
カットされてしまったけど、実はこんなことも話していました!
僕がテレビで放映されたのは20~30分くらいでしたが、実際の撮影では3~4時間くらいマツコさんと話していました。
当然、時間やら大人の都合やらでいろいろカットされたところもあると思いますが、それについてちょっとお話したいと思います。
・人生ゲームはゲーマーからの人気はあまり高くない?
これは、スタッフの方とネタ出しの話をしていたときに出てきたのですが、ボードゲームを嗜む人は、基本的に自分が考えた戦略で勝利を掴むことを好む人が多くいます。
ですが、人生ゲームは、全てがルーレットで決まってしまうため、戦略的要素はほぼ皆無です。
そのため、運だけの要素で勝敗が決まるゲームをゲーマーは好まない傾向が強いため、実はゲーマーの人気はそこまで高くはないというお話をしたところ、これが結構ウケたようで、それの指標ともなる、アメリカにあるボードゲームの世界ランキングが掲載されているサイトでは、その結果が如実にあらわれていることもお話しました。
それをふまえ、「じゃあ、そのランキングサイトのトップ3は何?」みたいな感じで、マツコさんとそのトップ3のゲームの話をしたのですが、これがマニアックすぎて、どう見ても一般の方が置いてけぼりになることは僕でも想像がついたので、それでカットになったのかなと思います笑
・色んなバージョンの人生ゲーム
人生ゲームは実は60種類以上の種類が存在するのですが、その中でも特徴的なものをピックアップしたものを紹介したりもしました。
今回、ピックアップされた人生ゲームは、今そのほとんどが簡単には入手できず、中には、僕が生まれる前のものがあったくらいで、この日、初めて見た人生ゲームもありました。
その中で、マツコさんが気になったのは、この「大人生ゲーム」。
なんとこれ、ボードがビニールシートになっていて、外でも人生ゲームが遊べるという代物。
これには僕の方がテンションが上がってしまって、
「マツコさん!これなら外でも人生ゲームが遊べますよ!」
と目を輝かせていったら、
「いや、外にまで出て、わざわざ人生ゲームをしなくてもいいんじゃない??笑」
と、ごもっともなことを言われたりして、とても盛り上がったのを覚えています。
いや、たしかに外に出てるなら、せっかくなら外でしか出来ないことをやったほうがいいですよね。
これは、撮影時、タカラトミーさんの方も後ろで拝見されていたのですが、今回の主の目的は人生ゲームの7代目の新作が出るという内容がメインでしたので、今は販売すらされていない人生ゲームを紹介するのは、たしかに視聴者の方が見てほしい!となったら、再生産するわけにもいきませんので、それでカットされたのかなと思います。
最後のリアル人生ゲームのときの話
そして、今でも一番ネタにされる(笑)のが、最後にマツコさんとリアル人生ゲームをやる企画です。
ちなみに、このときは、これまでの人生ゲームに登場した面白いマス目だけを集めてつくったスペシャル版なのですが、当然、全てを見る時間はないので、スタッフの方と事前に話していたとおりに僕がマツコさんに「どうしても紹介したいマス目があるので、そこだけルーレットの運関係なしに紹介してもいいですか?」とお聞きしたら、「そういうのはだめ。ちゃんとやりましょう。」と一喝(笑)。
マツコさんがそういうのであれば、しょうがないので進めていたところ、これがなんと、運良く止まったのです。
正直、このときは個人的に一番意味不明なマス「くまがしゃべった!3万円もらう!」を紹介できてかなり満足でしたね。
そして、番組を見た人にたまに聞かれるのですが、最後の最後に1を出して「スタートに戻る」が出たシーンですが、これはヤラセじゃないです笑
元から運がいい方だとは思っていましたが、まさかあそこで1を出すとは! 自分で言うのもなんですが、もってますね笑
ちなみに、1を出した時、担当の編集スタッフさんが「よし!これでオチができた!」と、心の中で叫んじゃいましたと言われたのはいい思い出です。
その後、スタートに戻って、マツコさんがゴールするまで、僕もしょぼしょぼと進んでたのですが、今度はゴール直前の最後以外にもう1個だけある「スタートに戻る」に止まるという笑 マツコさんがゴールしたときは僕はスタート地点にいると状況になっていたりして、呆然と立ち尽くしていたのを今でも思い出します笑
実際に「マツコの知らない世界」に出演して何か変わったか?
そして、これもよく聞かれるのですが、僕がマツコの知らない世界に出演して、変わったか、変わってないかと言われれば間違いなく変わりました。
まず、些細なことですが、地元からのラインやメールが結構来ました笑
別に地元には、全く告知していなかったのですが、それだけ、いろんな人が見ているんだなぁとしみじみ感じましたね。
あとは、その日からボードゲームの仕事で誰かと打ち合わせをするたびに、そこにいる誰かしらが僕のことを知っていました。
地元はわかりますが、まさかここまで影響力が大きいとは、テレビの力はすごいなと思いました。
僕の出演したときは、結構人気があったようで、台湾でも放送されたようです。
あとは、人生ゲームの取材依頼が増えたり、大手企業からゲームの開発依頼をされることも増えました。
ただ出演して、知ってもらうだけではなくて、「マツコの知らない世界」に出た人というのは、企業でプロジェクト案件を上に通すための資料には必ず入っていたりして、それだけ信頼性も高いし、認知度もあるんだなといろいろな場面で目にすることも多くなったと思います。
マツコの知らない世界の撮影を終えて
こうやって振り返ってみて思ったのが、かなり前のことなのに、結構鮮明に覚えているということ。
やはり、それだけ自分にとって大きな体験だったのだと思います。
最後は人生ゲームを販売されているタカラトミーのみなさんもまじえて記念撮影をして、無事に終了。
そのときの話で、「マツコさんの黒ひげ危機一髪」の話が出たのですが、どうやら、「黒ひげ危機一髪」のモデルになった人はその後、くすぶってしまう?みたいなジンクスがあったのそうなのですが、マツコさんはそれを打ち破った人として、語り継がれているそうで、マツコさんがいかに人気かがわかるエピソードも聞けて、面白かったです。
撮影はたった数時間、企画の依頼からすれば、10日にも満たない出来事でしたが、これがあったからこそ、今の僕があることは間違いありません。
マツコの知らない世界に出演できたこと、本当に嬉しく思います。
マツコさん、番組スタッフさん、これからも面白い番組制作をがんばってくださいね。
貴重な機会を本当にありがとうございました!
by ボードゲームソムリエ Naoki