ボードゲームソムリエNaokiです。
今年、2019年にプレイした数多くのゲームの中から選抜したキワモノゲーム(※)をまとめました。※ぶっ飛んだゲーム
他のおすすめ記事とは違い、ボードゲームソムリエが、面白さよりも「とにかくぶっ飛んでいる(笑)」ことを前提に選んだゲームなので、遊ぶ際はご注意ください。
歴代10選はこちら
2019年ベストゲーム10選
2018年キワモノゲーム10選
2017年キワモノゲーム10選
2016年キワモノゲーム10選
2015年キワモノゲーム10選
選抜基準
- 2019年1月1日から2019年12月31日の間に遊んだゲーム
- ボードゲームソムリエがぶっ飛んでいると思ったゲーム
- 遊びやすさ、入手のしやすさなどは全く考慮しておりません
- あくまで順位付けのランキングではなく、”10選”になります
N0.001『砂上のROW閣』
デザイナー:Dice-K
発売年:2018年
入手難易度:★★★★
まさかの「砂」をボードゲームに取り入れた国産の意欲作。
キネティックサンドと呼ばれる特殊な砂を使って、いろいろな城をつくっていくのだが、城の材料となる砂は、棒倒しの要領でうまくとっていかなければならない。ちなみに崩した人は問答無用で負け笑
砂で何かを作るという子供の頃以来の純粋な楽しさを振り返ることができる作品。
N0.002『メルトダウン2020』
デザイナー:Corné van Moorsel
発売年:2011年
入手難易度:★★★★
暴走する原子力発電所の街から住民を救い出すオランダのボードゲーム。
これだけでもかなりヤバいテーマなのだが、なんと、このゲーム、まさかの2011年に発売されてしまったため、当時、日本では「このゲームが未来を予言していたのでは?」と、ボードゲームのマニアの間で話題になった。
ゲーム自体も早すぎる発電所の暴走で人が次々に倒れていく中で、他の人も助けることができるが、助けなくてもいいという地味に協力要素を匂わせながら、結局は見捨てる選択も考えなければならないシステムもイヤらしい。日本では特に遊ぶ人を選ぶ作品。
N0.003『ヘビーヒッター』
デザイナー:Matt Hyra
発売年:2018年
入手難易度:★★★★
とてつもなくデカい箱に豪華フィギュア(しかも塗装してある)が大量に入っていて、そいつらを動かして街中でバトルするというロマンに満ち溢れたボードゲーム。
おまけにこのバトル、興行エンターテイメントという設定でスポンサーがついているため、バトル中にビルの屋上にスポンサーの看板をつけて宣伝しなければならないという世界観が無駄に凝っていて面白い。宣伝すると勝利点やらパワーアップやらが手に入るので無視することもできない設計になっているのはお見事。
全カード英語のため、言語依存が非常に激しかったり、なんだかんだ戦況を読みながら誰を袋叩きにするかを考えなければならなかったりと、敷居の高さは折り紙つきだが、それを凌駕する大量のフィギュアがそんなものを吹き飛ばしてくれる大作。
N0.004『チェーン狂』
デザイナー:Karsten Adlung
発売年:1995年
入手難易度:★★★★★
超小さい箱でしかゲームをつくらないはずのマニア御用達メーカー「アドルング」が過去に2つだけ超小さい箱以外で発売していたボードゲームの1つ。
何か余っていた輪っかでゲーム作れないかな?みたいなノリで作った雰囲気を感じさせるゲームだが、他のボードゲームに類を見ないなかなかのインパクトを誇る。
様々なルールが存在し、最近話題の「これはゲームなのか?」というような感覚も思わせてくれたりもする、不思議な作品。
N0.005『たいけつ!キャンディキャッチャークレーン』
デザイナー:?
発売年:2017年
入手難易度:★
温泉やホテルのゲームセンターにあった「お菓子をクレーンで取るゲーム」がおうちで遊べるという夢のようなボードゲーム(というよりもおもちゃ笑)。
だが、やってみるとこれが想像以上に難しく、1個も取れないなんてこともザラ。また、真ん中のクマさんが茶化すトークをしてきたり、急にスピードアップしたり止まって逆回転したりと、大手がつくっただけあって、クオリティが無駄にすごい笑
難しすぎるのに加え、組み立てなければいけないお菓子が超面倒だったり、真ん中のお菓子ボーナスがほぼ作動しなかったりといろいろ気になるところもあるものの「そんなの大したことじゃないよね?」と思わせる存在感がただものじゃない作品。
N0.006『森の影』
デザイナー:Walter Kraul
発売年:1985年
入手難易度:★★★
真っ暗闇の中、キャンドルに火を灯して鬼ごっこをするボードゲーム。真っ暗の中、火を使うゲームは多分このゲームだけ。
影に隠れて鬼に見つからないように移動するだけなのだが、雰囲気がとにかく幻想的でロマンチックで、ゲームのシステムなんて、どうでもよくなってしまう世界観がすごい。最近はLEDライト版もあるみたいだが、絶対こっちの方が雰囲気いいと思う。
遊ぶのに火を使わなければならない点や真っ暗闇にしなければならないため、めちゃくちゃ遊ぶハードルが高いが、ゲームの勝敗がどうとかよりも、みんなで幻想的な世界に浸るってことも素晴らしいんだなって思わせてくれる稀有な作品。
N0.007『ヘラジカが家にいる』
デザイナー:Scott Anderson
発売年:2004年
入手難易度:★★
他の人の家にヘラジカを送り込んで、風呂やらベッドやらにくつろがせるという唐突なテーマのカードゲーム。
基本的にヘラジカを防ぐことはできないため、ほぼ引きゲーで、それ以外の何ものでもないのだが、テーマ性や写真が無駄にリアルで、カード1枚出すたびにユニークなストーリーができあがったりして、今年一番笑ったゲームでもある。
ヘラジカが家に突っ込んでくるという笑っちゃう世界観でなければ、この盛り上がりはなかったと思うほど、改めてテーマの重要性を再認識させてくれた今年のベスト・オブ・不条理ゲーム。
N0.008『プレムプレム』
デザイナー:Wolfgang Kramer
発売年:2001年
入手難易度:★★★★
ボードゲームデザイナーの大御所、ヴォルフガング・クラマー氏によるバカゲー&パーティーゲーム。
このゲームの特徴はなんといっても、ゲームが始まる前に、参加者の名前を適当な単語を2つ並べた名前で呼び合わなければならない(しかも忘れるとペナルティ!)というとんでもないルール。7人とかでやると、いろんなヘンテコな名前が多すぎてわけわからんのが最高!
たくさんのおバカなミニゲームがボードゲームのいろんな常識をぶち破ってくれる作品。
N0.009『猫リニアモーターカー』
デザイナー:泉和良
発売年:2015年
入手難易度:★★★★
猫を動力とした猫リニアモーターカーに乗って、ラーメンが伸びてしまう3分間以内に南極へ到達し、ラーメンを食べて人類を救うという、ツッコミどころが多すぎる世界観の1人用ゲーム。
すべて自作の癖になるイラストや裏表別々の効果が描いてあるカードを使った独特のゲームシステム、そして南極ミッションのクリアさせる気ないだろ!と思わせる絶望的な難易度と、まさに同人の鏡と言わせるような完成度はもはや清々しい。
極めつけは、このゲームの作者によるPR動画。なぜ、このゲームが出来上がったかを語っている彼だからこそ、このゲームはできたのだと感じさせてくれるまさにキワモノを代表する今年のベスト・オブ・カオスゲーム。
N0.010『アンダー・ザ・テーブラー』
デザイナー:Masakazu Node & Naoki Hata
発売年:2019年
入手難易度:★★
テーブルの下で気になるあの人の手にちょっかいを出すことができてしまうというとんでもないボードゲーム。
ゲームマーケットで一切チェックをしていなかったのだが、天然パーマが特徴的なデザイナーと、ほぼメインはテーブルといっても過言ではない一昔前の国産サイズのようなでかすぎる箱に興味を惹かれたのが思い出深い。
そしてやってみれば、テーブルの下であの人の手をつねったり、指でくるくるしたり、指を絡めたりとメッセージを発信して当ててもらうとか、そんなイチャイチャしている2人は誰なのか当てるとか、もう笑うしかない今年のベスト・オブ・バカゲー。
以上が、ボードゲームソムリエの2019年にプレイした中のキワモノゲーム10選でした。
来年もぶっ飛んだゲームに出会えますように(笑)
by ボードゲームソムリエ Naoki
【注意】入手難易度は執筆時のものです。再販・絶版・流通状況により変わります。