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ボードゲームコラム

ボードゲームソムリエ 2024年 ベストゲーム10選

ボードゲームソムリエ Naokiです。

2024年は、増えた数が700以上と過去最高を記録しており、
コロナの頃に遊べなかった分を巻き返す勢いの1年でした。

今回は、恒例の今年初めて遊んだボードゲームの中からベスト10を紹介します。

他のおすすめ記事とは違い、ボードゲームソムリエの好みが色濃く出ていますが、ご了承ください。

歴代10選はこちら

2023年ベストゲーム10選
2022年ベストゲーム10選
2021年ベストゲーム10選
2020年ベストゲーム10選
2019年ベストゲーム10選
2018年ベストゲーム10選
2017年ベストゲーム10選
2016年ベストゲーム10選
2015年ベストゲーム10選

選抜基準

  • 2024年1月1日から2024年12月31日の間に遊んだゲーム
  • ボードゲームソムリエがその中で面白いと思ったゲーム
  • 遊びやすさ、入手のしやすさなどは全く考慮しておりません
  • あくまで順位付けのランキングではなく、”10選”になります

No.001『ザ・ギャング』

(参考:https://boardgamegeek.com/image/7962719/the-gang)

デザイナー:John Cooper & Kory Heath
発売年:2024年
入手難易度:★★

テキサスホールデムを協力ゲームにしたことで話題になった作品。

しかも協力ゲームにありがちな複雑なルールにするのではなく、シンプルな方向に調整されたバランスはお見事。

2018年ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品『ザ・マインド』を踏襲したタイトルとシステムに、
不朽の名作をうまく融合させることで新たなる名作を生み出すことに成功したゲームといえるだろう。

 

No.002『ファントム・インク』

(参考:https://boardgamegeek.com/image/6278116/phantom-ink)

(参考:https://boardgamegeek.com/image/8048585/phantom-ink)

デザイナー:Mary Flanagan & Max Seidman
発売年:2022年
入手難易度:★

幽霊だけが知っている単語を質問から推測するチーム戦ゲーム。2024年ドイツ年間ゲーム大賞推薦リスト作品。

幽霊というテーマを「ゆっくり1文字ずつ書く」というアナログな手段で表現した点や、チーム戦ならではの「相手チームにヒントを与えないようにするルール」が秀逸で、テーマとゲーム性のマッチに感動したのが印象的だった。

「親の単語を当てる」というシンプルなゲームをちょっとした工夫と世界観で見事に昇華させた素晴らしいゲーム。

 

No.003『言い間違い人狼』

(参考:https://www.amazon.co.jp/Anaguma-AN-11-%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0-%E8%A8%80%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%A1%E3%81%8C%E3%81%84%E4%BA%BA%E7%8B%BC/dp/B0C4V9KZ33)

(参考:https://www.amazon.co.jp/Anaguma-AN-11-%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0-%E8%A8%80%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%A1%E3%81%8C%E3%81%84%E4%BA%BA%E7%8B%BC/dp/B0C4V9KZ33)

デザイナー:米光一成
発売年:2023年
入手難易度:★

はぁっていうゲーム作者による新世界人狼。国内のインディーズゲームメインの賞でも推薦されている作品。

ある特定のセリフを同時に言って、1人だけ違うセリフを言っている人を当てるゲーム。

人狼とタイトルにあるが、論理的な会話はほとんど必要ないのが衝撃的で「言った・言ってない」「聞こえた・聞こえなかった」だけの会話で成立してしまうのは、まさに革命的。

普段はあまり同じゲームを何回も遊ばないのだが、手軽さが非常にウリで、今年一番遊んだゲーム。

 

No.004『eミッション』

(参考:https://boardgamegeek.com/image/7684903/daybreak)

(参考:https://boardgamegeek.com/image/8342789/daybreak)

デザイナー:Matt Leacock & Matteo Menapace
発売年:2023年
入手難易度:★★

協力ゲームの名作「パンデミック」作者による地球の様々な環境問題を解決していくことをテーマにした作品。

2023年ドイツ年間エキスパートゲーム大賞を受賞し、協力ゲームの新たな開拓をしたといっても過言ではない。

協力ゲーム界のレジェンドがデザインしただけあって、見事すぎるゲームバランスが素晴らしいボードゲーム。

 

No.005『ビストロ・コスモポリート』

(参考:https://boardgamegeek.com/image/5156649/kosmopolit)

デザイナー:Julien Prothière & Florent Toscano
発売年:2020年
入手難易度:★

60の言語が飛び交うレストランで、料理の注文を頑張って聞きながら、料理をつくって届ける協力ゲーム。

アプリを使ったデジタルとアナログの融合と、空耳アワーを面白くも歯ごたえのあるゲーム性に仕上げたのは見事。

今までになかった斬新な体験とリアルタイムの緊張感が合わさった本作が日本語版で登場したことが本当に嬉しい作品だ。

 

No.006『ドクターラット』

(参考:https://boardgamegeek.com/image/7600223/doctor-rat)

デザイナー:Johannes Krenner
発売年:2023年
入手難易度:★★★

去年の名作「チャレンジャーズ」の作者による論理パズル協力ゲーム。

各プレイヤーに指定されたお題を親が出したカードを使って推測していくのだが、
途中、どんなにがんばっても、最後にミスしたら負け!というスリリングなゲーム設計が尖っていて面白い。

箱も衝立の役割を果たしつつ、テンションをあげてくれる見た目になっており、細かい部分も評価したい作品だ。

 

No.007『バザールの商人たち』

(参考:https://bodoge.hoobby.net/games/merchants-bazaar?srsltid=AfmBOoqUb6Vfi5bJKL6iqvz_7A9YQtaLRtC0Y1cy-m7IFxZQO6_dIdj0)

デザイナー:パーティ太郎
発売年:2024年
入手難易度:★★★★

今年の国産インディーズゲームの賞で見事大賞に輝いたお手軽交渉カードゲーム。

6人か7人でしか遊ぶことができない点やテーブルや通路の確保が必要など、他のゲームにはない独特な条件がありつつも、まさにそれが必須といえるゲーム性は素晴らしく、今までになかった交渉体験を短時間で実現させたのはすごい。

交渉ゲームの新たなる可能性を見せてくれた作品といえるだろう。

 

No.008『ステラ:ディクシットユニバース』

(参考:https://boardgamegeek.com/boardgame/329845/stella-dixit-universe)

(参考:https://boardgamegeek.com/image/7148899/stella-dixit-universe)

デザイナー:Gérald Cattiaux & Jean-Louis Roubira
発売年:2021年
入手難易度:★

もともとディクシットが大好きな自分だが、ディクシットの新たな可能性を示してくれた作品。

ディクシットはゲームシステム的に「絵のタイトルを創造する」必要があり、
これが人によって、得意不得意があったりするが、その創造すらもなくして、
さらに遊びやすく仕上げて、面白くさせることに成功したのが素晴らしい。

他のディクシットのカードを使って遊ぶこともできる配慮も見事なボードゲーム。

 

No.009『フィード・ザ・クラーケン』

(参考:https://boardgamegeek.com/image/5735695/feed-the-kraken)

デザイナー:Maikel Cheney & Dr. Hans Joachim Höh & Tobias Immich
発売年:2022年
入手難易度:★★★

3陣営に分かれて、正体を隠しながら、それぞれの勝利条件を目指すボードゲーム。

複雑そうに見えるが、ゲームの世界観とシステムが見事にマッチしているので、
ルールが意外とわかりやすく、大枠はシンプルなので、遊びやすかったのが印象的。

第3陣営のカルト教団の存在も面白く、ところどころに笑いをいれてくる
ルールデザインも好みで、ノンリプレイヤーなのにまた遊びたいと思った数少ない作品。

 

No.010『馬なし馬車』

(参考:https://boardgamegeek.com/image/6491535/horseless-carriage)

デザイナー:Jeroen Doumen & Joris Wiersinga
発売年:2023年
入手難易度:★★★

自動車が発明されたばかりの時代をテーマにした過去最高に難しいパズルを使った経営ゲーム。

相変わらず、初心者お断りの難しいゲームを作り続けるオランダのメーカー「スプロッター」節は健在で最高。

斬新すぎる重量級ゲームに挑戦してみたい方はぜひとも遊んでほしい一作だ。

 

特別賞(アプリ):『電力会社(アプリ版)』

(参考:https://boardgamegeek.com/image/4459753/power-grid)

(参考:https://play.google.com/store/apps/details?id=de.brettspielwelt.funkenschlag)

デザイナー:Friedemann Friese
発売年:2004年(アプリ版は2023年)
入手難易度:★

ボードゲーム界の鬼才デザイナーの代表作がついにアプリ版で登場。

2015年からベスト10を記録しているが、それより前にもし、記録していたら、
ベスト10入賞は間違いなしの名作中の名作。拡張マップも最初から数多くついているのも素晴らしい。

もともと、今でも遊びたいほど好きだったが、昨今の豊作ボードゲーム時代でなかなか遊べず、
そんな中、アプリ版が発売されて、懐かしの名作を遊べたのが嬉しい1年でした。

 

以上が、ボードゲームソムリエの2024年にプレイした中のベストゲーム10選でした。

最近のゲームは面白いゲームが非常に多く、少し前は、ベスト10に20年以上前に発売されたゲームがいくつも入ってましたが、
今年のように、5年以内に発売されたゲームだけでベスト10が構成されたのは初めてだったかもしれません。

また、こうやってベスト10をまとめてみると、協力ゲームやチーム戦のゲームが9割と、
非常に多いことがわかりますが、まさか、ここまで偏ったのにも、自分としては驚きでした。

昨今は、協力ゲームなどが流行っていますが、その完成度が上がっているのをすごく感じます。
あんまり意識してませんでしたが、最近は、自分が勝つための戦略を練る楽しさよりも、
協力して仲間やチームで勝つ楽しさの方が面白く感じるし、記憶に残っているんだなぁと思いました。

そんなたくさんのボードゲームをいつも遊んでいただけるメンバーに感謝を。

来年も素敵なゲームに出会えますように!

by ボードゲームソムリエ Naoki

【注意】入手難易度は執筆時のものです。再販・絶版・流通状況により変わります。

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