ボードゲームソムリエNaokiです。
今年も、2023年にプレイしたゲームの中からキワモノゲーム(※)をまとめてみました。※ぶっ飛んだゲーム
コロナが落ち着いてきたおかげで、数年間、熟成されたキワモノゲームたちを成仏させることもでき(笑)、それを楽しめる面子で笑いあった日々は、最高の思い出になりました。
他のおすすめ記事とは違い、ボードゲームソムリエが面白さ以上に「とにかくぶっ飛んでいる」ことを前提に選んだゲームなので、遊ぶ際はご注意ください。
歴代10選はこちら
2023年ベストゲーム10選
2022年キワモノゲーム10選
2021年キワモノゲーム10選
2020年キワモノゲーム10選
2019年キワモノゲーム10選
2018年キワモノゲーム10選
2017年キワモノゲーム10選
2016年キワモノゲーム10選
2015年キワモノゲーム10選
選抜基準
- 2023年1月1日から2023年12月31日の間に遊んだゲーム
- ボードゲームソムリエがぶっ飛んでいると思ったゲーム
- 遊びやすさ、入手のしやすさなどは全く考慮しておりません
- あくまで順位付けのランキングではなく、”10選”になります
N0.001『ファイアーボールアイランド』
デザイナー:Rob Daviau & JR Honeycutt & Justin D. Jacobson & Chuck Kennedy & Bruce Lund
発売年:2018年
入手難易度:★★★
海外で「リメイクして欲しいボードゲームは何?」とアンケートを取った結果、見事1位に輝いて、リメイクされた作品。元は1986年の作品で、一時期は日本にも流通していたボードゲーム。
見れば、なんとなくわかると思うが、島をすごろくのように進みながら冒険して、宝物を探すゲーム。頻繁に悪魔みたいな顔している火山からファイアーボールが道に転がってきて、当たったら宝物もふっとぶという仕様に全振りした作品だ(笑)
とにかく異様に箱がでかく、中を空けるとさらに合体させてでかくなるボードや、良い意味でも悪い意味でもアナログなファイアーボールアタック(当たらないときは全く当たらない!)など、ゲームバランスうんぬんじゃなくて、これを復刻したことに意義があるんだよ!というメッセージがひしひしと伝わってくるようなボードゲーム。
N0.002『ヒットスター』
デザイナー:Marcus Carleson
発売年:2022年
入手難易度:★★★
2023年ドイツ年間ゲーム大賞推薦リスト作品。北欧でしか使えないアプリを使うので、国内では流通していないのだが、気合で全曲プレイリストを作って無理矢理プレイ(笑)久々に準備でむちゃくちゃ疲れたゲームでもあった。
ぶっちゃけ、タイムラインというゲームの音楽版なのだが、あちらが知識に特化しているのに対して、こちらは、年代がわからなくても、曲調から推測したりできるので、かなりプレイ感は異なる。
1950年代から2020年代までの世界中の名曲がラインナップされており、洋楽好きで遊べば大ウケ間違いなしの作品なのだが、自分は洋楽ほとんど聞いてこなかったので、ほとんどわからず、このゲームの魅力を存分に楽しめなかったのだが、それでも指定された音楽を流すゲームとして斬新だったので、こちらにランクイン。
N0.003『KUFU』
デザイナー:るりるりゲームズ
発売年:2017年
入手難易度:★★★★
数ある国内サークルの中でも、頭1つ抜けた奇想天外なボードゲームを輩出し続ける「るりるりゲームズ」の作品。
やることは古文書を解読して、その情報を元にピラミッドの迷宮をつくっていくのだが、コンポーネントに手帳やらピラミッドやらが入っていたり、実際にピラミッドつくって階層を挟んで奥深くまで進んでいったりと、間違いなく今までにない体験ができる一作。
その想像を超えてくる見た目とゲーム設計、コンポーネントに同年の特別賞も受賞したこの作品は、ベスト10に入れるか迷ったほどだが、キワモノ度を評価して、今回、キワモノベスト10とした。
N0.004『モンスターランドリー』
デザイナー:Rémy Delivorias
発売年:2014年
入手難易度:★★★★
誰よりも早く洗ったモンスターを洗濯バサミに挟んで干すボードゲーム!見た目のインパクトがすごい(笑)
プレイヤー全員でゴム紐の輪の中に入って、あとは一斉に各自決められた色のモンスターを近くのヒモに干していくだけなのだが、やってることがあまりにもバカバカしくて、ただ遊ぶだけで笑いが止まらない作品。
箱も洗濯機を模したものになっているのだが、独特なサイズすぎて、収納に大変困るところが悩みのタネ。
N0.005『マジカル頭脳パワー!!5』
デザイナー:詳細不明
発売年:詳細不明
入手難易度:★★★
昔のテレビ番組「マジカル頭脳パワー!!」のボードゲーム版。結構人気があったらしく、かなりの種類が存在する。
個人的には子供の頃に見ていたこともあり、番組自体は、かなり好きだったので、期待してプレイしたのだが、同梱されている機械の音声が「犯罪者が自分の正体を隠すために使うような音声」だったため、キワモノ10選となった(笑)
ゲーム自体は箱がでかいこともあって、かなりの種類のゲームが収録されており、中には「あれ?これってあのボードゲームの原型じゃね?」と思わせるようなアイデアもあり、この番組の企画力を実感したボードゲームだった。
N0.006『ラップダンス』
デザイナー:Anastasios Grigoriadis & Panagiotis Tsirogiannis
発売年:2014年
入手難易度:★★★★
パッケージからヤバい18禁のボードゲーム。18禁だが、テーマがストリップというだけで、そんなにエロくもないという(笑)
やることは、お客さんを喜ばせるために、カードを出していくだけなのだが、カードの強弱が激しかったり、出すカードをリアルタイムで決めるという独特のシステムが、考えて出すよりもとりあえずたくさん出した方が効率良かったりするので、なんかいろいろ惜しいゲーム(多分、プレイ人数のベストが2人なのにMAX人数の4人とかでプレイしたせいだと思うがw)。
テーマやゲームシステムだけでも、かなり尖っているが、さらに出すカードによって、「酔っぱらいのようにプレイしなければいけない」みたいなパーティーネタ要素も入っているので、なかなかにキワまわっていた作品だった(笑)
N0.007『シンドバッド』
デザイナー:E. Duchatel & J. P. Postel & H. Jean Vanaise
発売年:1990年
入手難易度:★★★★
シンドバッドとなって、海を冒険して宝を集めるという王道っぽいテーマの30年以上前のボードゲーム。
だが、今の時代には決してお目にかかれない恐ろしい数の1回休みのイベントカード、琥珀なのになぜか黒い金塊みたくなっていて入手ミスを繰り返すコンポーネント、100金集めると勝利なのだが、まさかの決闘で人から全額まるごと奪える超暴虐ルール、サイコロの出目によって、死亡して集めた金が0になる恐ろしすぎるモンスターとの戦いなどなど、古いゲームならではのバランスの粗さがヤバすぎて、もはや「クソゲー」を超えて「神ゲー」に思えてきてしまった作品(笑)
そんなゲームを腹が捩れるほど笑って楽しめる面子で今年も遊べたと思うと、本当に感謝しかない・・・とこの記事を執筆しながら、思うのであった。
N0.008『2流じゃダメなんですか?』
デザイナー:おっさん水産
発売年:2023年
入手難易度:★★★★(リメイク版なら★1)
タイトルと見た目のインパクトが強烈なインディーズゲーム。
ルールはシンプルで「一流のおつまみは?」「二流のボードゲームは?」「三流の芸能人は?」みたいなお題をプレイヤー全員で「せーの!」で言って、多い人が高得点というゲームなのだが、もう得点がどうとかおかまいなしに、互いの価値観やら、こだわりやら、偏見やらの火種を大量生産するとんでもないゲーム(笑)
これぞインディーズゲーム!といった内容で話題になったが、最近、まさかのリメイク(チューニングガム)が実現。リメイク版は未プレイだが、ルールを見る感じ、協力ゲームっぽくなっており、少しマイルドになったみたいなので、興味ある人はチェックしてみよう。
N0.009『ゴルフプロフィ』
デザイナー:Albrecht Nolte
発売年:2002年
入手難易度:★★★★
ゴルフをテーマにしたボードゲーム。スポーツをテーマにしたボードゲームはぶっとんでるものが多いが、その中でも群を抜いてぶっとんでると思うゲームの1つ。
基本はサイコロ振って、玉を打ち、ホールを目指すのだが、サイコロの1/6の確率でシャンク(ショットミス)が起きて全然狙った方向に飛ばないため、運が悪いとなかなかゴールができないというマゾ仕様(笑)。さらに、ただでさえ1コースが地味に長いのに、しっかり18コース分あるという謎ボリュームの衝撃も、なかなかのものだ。
そして、極めつけが、フルプレイで見事ハイスコアを叩き出すと、次に遊ぶときに優遇される(初プレイ時には触れなかったサイコロを振って飛距離を伸ばしたり、シャンクなどのミスショットをしたときに振り直せたりなど)効果をもらえるという、遊べば遊ぶほど有利になるハンディキャップシステムというルール。ボードゲームはプレイする人は皆平等の常識を破壊してきたのは、まさに衝撃的だったので、キワモノ10選に見事、抜擢された。
N0.010『10ターン後に死ぬTシャツ』
デザイナー:反社会人サークル
発売年:2020年
入手難易度:★★
10ターン後に死ぬTシャツを着てしまったので、死なないように体のウィルスを除去するボードゲーム。「何を言っているんだ?」と思われるかもしれないが、そういうゲームである(笑)
「着るボードゲーム」という斬新さと、ウィルスをシールと見立てて、実際に貼っていくゲームなので、ウィルスが体のここにいるんだなぁ〜となんとなく体感でわかるアナログさ、ウィルス側のプレイヤーはしっかりボードゲームしているというゲーム性など、よくぞ、ここまでゲームとして仕上げたなと唸らせる作品。
「着て遊ぶ」という性質上、なかなかプレイする環境をつくるのが難しいゲームではあるが、今までにないゲームをやってみたい人は、ぜひ一度はチャレンジしてみてはいかがだろうか。
以上が、ボードゲームソムリエの2023年にプレイした中のキワモノゲーム10選でした。
今年は、コロナも落ち着き、400個近くの新しいボードゲームを遊んだこともあって、だいぶ濃いラインナップとなりました(笑)
未知のキワモノゲームに付き合って、一緒に笑って遊べるメンバーに感謝を申し上げます。
来年もぶっとんだキワモノゲームに出会えますように!
by ボードゲームソムリエ Naoki
【注意】入手難易度は執筆時のものです。再販・絶版・流通状況により変わります。